借金返済の悪循環
■月額20万円から30万円程度の収入がある負債者を例に挙げると、総額で400万円ほどの借金を抱えると、もうどうしようもなくなってしまいます。借り入れ件数は、大手の金融業者が3社、準大手や信販会社がそれぞれ2〜3社程度。この場合、毎月の返済額は15万円を超えていることが多く、すでに家計は破綻しています。
これは、18,000円ほど返済してもすぐに15,000円ほど借り入れ、またその15,000円を別の金融業者に返済し、また借りる…という悪循環に陥りながら何とか間に合わせている状態です。結局、利息ばかり支払うだけで元金はまったく減らないので、新たな借り入れが増え、借金は雪だるま式に膨れあがってしまいます。しかし、総額で400万円くらいになると、もう、普通の業者ではこれ以上借り入れが出来なくなるのです。
でもしばらく利用しているうちに、融資の利用限度額が増えてきます。信用がついたみたいでちょっとうれしい気持ちに錯覚しますが、これが借金の悪循環に陥る最初の罠なのです。たとえば、最初は20万円だけ借りるつもりでも、次第に30万円から50万円、70万円、100万円と利用できる限度が増えていきます。ATMを利用する際に機械が教えてくれる場合もあるし、電話がかかってくることもあります。公務員や大手の会社に勤めているとなると1年くらいで利用 限度額が200万円にまでなることもめずらしくありません。
もともとお金が足りなくて借金をするわけですから、こうなるとまた別の業者から借金をしなくてはならなくなるのです。
親族に打ち明けて援助してもらって全額返したという話もよく聞きます。しかし、このような場合、かなり高い確率でまた2年以内に多重債務に陥るでしょう。
というのは、このような場合、本人は身内に打ち明ける際に、街金などで借りていることを隠して大手金融業者の分しか言わないことが多く、借金が減ればあとは何とかなると判断してしまうことがあるからです。この場合は、借金の悪循環の芽が断ち切れていないので、またすぐに同じ状態になってしまうのです。
更に、全部を返済した場合でも大きな罠が待っています。というのは、消費者金融の営業政策として、新規顧客拡大のほかに、過去の利用客の掘り起こしというのが大きな柱になっていますので、数ヶ月もしないうちに、「ご入用はないですか。すぐに振込みますよ」というような電話がかかってくるのです。この時に、きっぱりと断ることが意外と難しいようで、また借金の悪循環に逆戻りしてしまうのです。
